1.夫が万一のとき 妻が遺族年金をいくら受取れるか?

2.190倍もおトクな国民年金保険料の支払方法とは!
夫が万一のとき 妻が受取れる遺族年金はいくらか

 例えば、サラリーマンの夫が厚生年金に加入中、または老齢厚生年金の給付
を受けているか受給資格のある夫が亡くなった場合、妻には遺族年金(非課税)が
支給されます。 

 通常、年金の受給資格は年金保険料を最低25年間(300か月)支払続ける
ことが必要で、受給資格期間に1ヶ月足りなくても年金は受給されません。
 しかし遺族年金は被保険者期間が25年以下でも最低300ヶ月で計算されます。
 保険料を支払った期間がたとえ1年間でも25年間までの範囲内ではほゞ同額
給付となります。

支給される年金を次の2つのケースで示します。

@  妻が65歳未満のケース

    (モデルケース)
  妻:40歳、長女1人:15歳                                                    (単位:万円)

妻  40才  41 42 43才 44 〜  64才 65才 
 長女  15才  16才  17  18才     
 遺族厚生年金 44.6 44.6   44.6 44.6  44.6  〜   44.6  44.6
 遺族基礎年金 101.6   101.6 101.6  101.6   -   -  
 中高齢寡婦加算  -  -  - 59.2  〜  59.2  - 
 ※経過的寡婦加算  -  - 〜   〜 
 老齢基礎年金  -  -  -  -   78.9
 年間受給総額 146.2  146.2  146.2  146.2  103.8   〜  103.8  123.5 

 遺族厚生年金:@夫の平成15年3月までの勤務期間の平均給与月額を
        26万円(給与所得税等も含めたグロス給与額)と仮定
       A夫の平成15年4月以降の勤務期間の平均給与月額+
        賞与額を34万円と仮定
        ※平成15年4月から保険料徴収の基準を今までの
         給与月額 に賞与額を加えた総報酬制を導入
        @とAを基に計算した老齢厚生年金額 x 3/4 が受取れます。
        ※この算定は年金機構のHPから個人登録すれば年金記録
         を入手できます。
 遺族基礎年金:子供がいる場合、その子供が18歳に達した3月31日まで
        年金が受給されます。子供が1,2級の障害者の場合は20歳
        まで延長されます。
        給付額の内訳は、妻;78.9万円、子供1人;22.7万円
        (子の加算は4人目から7.6万円/1人)
 中高齢寡婦加算:受給資格は、夫の死亡時、妻の年齢が40歳〜65歳まで
        で、遺族基礎年金を受給している場合は支給されず、終了後
        受給が開始されます。
 ※経過的寡婦加算:昭和31年4月1日以前生まれの妻に、65歳から支給
          されます。
 老齢基礎年金:65歳からの受給額は、妻が20歳から60歳までの間に国民年金
       保険料を納付したと仮定 した場合の金額です。
       (夫が在職中は第3号被保険者期間、夫死亡後は任意
        加入期間を保険料納付済期間として計算)
 ※妻が60歳以上で厚生年金を受給している場合は、65歳までの間、本人の年金
  か遺族厚生年金のどちらかを選択する必要があります。
  
A妻が65歳以上のケース
    (モデルケース)
    夫:65歳で死亡、妻:63歳(夫死亡時の年齢)
               (単位:万円)

妻   63才  64才  65才 〜 
 遺族厚生年金  102.8 102.8   77.8  77.8
 老齢厚生年金  -  25.0  25.0
 老齢基礎年金  -  78.9 78.9
 年間受給総額 102.8   102.8 181.7 181.7

 遺族厚生年金額:夫の厚生年金給付額が137万円と仮定した場合。
   (A)、(B)、(C)で一番高額な(A) から (B)老齢厚生年金を控除した
   額となります。
   (A)遺族厚生年金:137万円 x 3/4 = 102.8万円
    (B)老齢厚生年金:          25.0万円(仮定)→固定額
    (C) {(A) x 2/3}+{(B) x 1/2} = 81万円

  老齢厚生年金:妻は一定期間働き厚生年金に加入していたと仮定。
  老齢基礎年金:65歳からの受給額は、妻が20歳から60歳までの間に国民年金
        保険料を納付したと仮定した場合の金額です。
        (夫が在職中は第3号被保険者期間、夫死亡後は任意
         加入期間を保険料納付済期間として計算)





190倍もおトクな国民年金保険料の支払方法とは!


 国民年金の加入要件は、日本国内に住所のある20歳以上〜60
未満の人が対象
で、受給開始が65歳、受給資格期間が25年間
(特例期間あり)など、強制加入の年金
です。

 
受給資格期間が10年間加入でも年金がもらえる

 
 このうち、年金を受取るための条件については、平成27年10月より、
25年間から
10年間加入していれば年金を受取ることが出来るようその
期間が短縮される予定です。
この期間は欧米主要国と比較しても可なり
長いので、「やっと」という感じですが、
この策により今後は払い損の人が
大幅に減ることや加入者の増加も見込まれます。

 
一括前納で割引額が増える

  
  国民年金保険料について、ここでは直接保険料を支払う自営業者・パートやアルバイトの人・学生や60歳未満の専業主婦(例えば夫が自営業や厚生年金・共済年金に加入していない事業所に勤めている場合)などの1号被保険者にとっておトクな納付方法を説明します。

 

国民年金保険料の納付方法は、銀行・信用金庫・、郵便局等の他、
公共料金収納端末
MMK端末)が設置されているコンビニ・スーパー・
病院内等での現金払い、口座振替、
インターネットによる電子納付、
クレジットカード払いなどがあります。

 
 下の表の通り、当面使う予定のないお金を預金している場合は、2年分を一括前払
した方が割引額で約14,000円と断然おトクです。「そこまで余裕がない」という人は1年分の一括前払を選択し、クレジットカード払いとする方法もあります。この場合は、割引額が2年分一括より半減しますが、カード会社の利用ポイントも付くなどの利点もあります。

 
 ちなみに年間保険料相当額を1年間銀行に預けても利息額はたった
37
(スパー定期:0.025%)しかなりません。よって、一括前納は、2年分
でこの利息額の
190倍となる計算です。この割引額は少額ですが
金融機関に預金があればこの
方法をとるべきです。

 

第1号被保険者の国民年金保険料の支払い方法の”おトク”比較
比較項目
年間保険料
1年後の
節約額
お得率 備   考
毎月支払い 183,840円 0円 - 現金/口座振替/
クレジットカード
1年分一括支払い 180,580円 3,250円 約1.8% 現金/口座振替/
クレジットカード 6ヶ月前納あり
2年分一括支払い 1年目 約176,840円 約7,000円 約3.8% 現金/口座振替のみ
(申請手続き等の詳細は
2014年2月末に告知予定)
2年目 約180,200円 約7,000円
約357,040円 約14,000円
※出所:日本年金機構等の資料を基に筆者作成。保険料は2014年4月から1年間適用される金額を表示。



国民年金に加入するメリット

  
 国民年金に加入していれば、障害年金(ケガや病気で障害が残った場合の補償)や遺族年金などももらえること、支払った保険料全額が所得控除として税が軽減されること、日本年金機構の試算によると支払った保険料の1.5倍以上の年金が生涯もらえる等多くの利点があります。

加えて、受給開始から2年間で元がとれる付加年金(保険料が月額400円)
と合わせた
加入もお奨めです。

  
 一定期間の加入免除、払い忘れなどに対応した制度や納付手続き等については、
お近くの年金事務所や市区町村役場の年金窓口に問い合わせをしてください。

 


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